今回は皆様にIAP呼吸法というものをご紹介していきたいと思います。なぜなら、実際にクライアントの柔軟性や痛みが軽減するという驚きの効果がありました。
実はこのIAP呼吸法を知ったのは、1週間ほど前に福岡の久留米でとある方のセミナーにて具体的な説明を受けて知りました。そのセミナーで私がこのIAP呼吸法で関節の動かしやすさなどを感じたので早速クライアントさんにも試してきました。
IAP呼吸法の成り立ちや以前の腹式呼吸との違い、実際の私のクライアントの効果についてご紹介していきます。
IAP呼吸法を実際にクライアントに試したら、すごい効果が・・・
IAP呼吸法の成り立ち
実はこのIAP呼吸法は、アメリカ スタンフォード大学スポーツ医局、アソシエイトディレクターでもある、 山田知生氏 が15年以上のアスレティックトレーナーの臨床経験から考案した呼吸法で「スタンフォード式疲れない身体」という書籍の中で紹介している呼吸法です。
24歳までプロスキーヤーとして活動した後、26歳でアメリカ・マサチューセッツ州・ブリッジウォーター大学に留学し、アスレチックトレーニングを学ぶ。同大学卒業後、サンノゼ州立大学大学院でスポーツ医学とスポーツマネジメントの修士号を取得。
2000年からサンタクララ大学にてアスレチックトレーナーとしてのキャリアをスタートした。2002年秋にスタンフォード大学のアスレチックトレーナーに就任する。同大のスポーツ医局にて15年以上の臨床経験を持ち、アスレチックトレーナーとして最も長く在籍している。
とんでもなく勉強熱心な方で、多くの実践経験からIAP呼吸法を提唱しています。
IAP呼吸法の仕組み
IAP呼吸法では、上の図のような呼吸をコントロールすることで腹腔内圧を高くする呼吸法でこのことにより体幹部分の安定性が上がるとのことです。横隔膜と骨盤底筋群の向きも非常に大事でこの2つの向きが平行になる事で腹圧が高められて動きや姿勢の安定感が出ます。
ちなみにIAPは Intra Abdominal Pressure の略です。
腹式呼吸との違い
上の図は胸式呼吸なので横隔膜が下がらずに腹腔内圧は低い状態です。腹式呼吸は腹腔内圧は高まりますが、お腹をへこませるので腹腔内圧はキープ出来ません。
いろいろな呼吸系のトレーニングは巷にたくさんありますが、決定的な違いは息を吐く時にお腹を膨らませたまま息を吐いていく点が他の呼吸法との違いです。
こうすることで横隔膜の角度を保ったまま腹腔内圧をキープできます。
IAP呼吸法の効果
効果
・腹圧が高まることで、体の中心(体幹と脊柱)がしっかり安定する
・体幹と脊柱が安定すると、正しい姿勢になる
・正しい姿勢になると、中枢神経と体の連携がスムーズになる
・中枢神経と体の連携がスムーズになると、体が「ベストポジション」(体の各パーツが本来あるべきところにきちんとある状態)になる
・体が「ベストポジション」になると、無理な動きがなくなる
・無理な動きがなくなると、体のパフォーマンス・レベルが上がり、疲れやケガも防げる
横隔膜が最大のポイント
人間の身体には胸腔と腹腔がありその間に横隔膜があります。薄い膜のような筋肉で呼吸をするたびに上下に動いてきます。この横隔膜の動きをコントロールすることがIAP呼吸法では最大の効果を出すポイントになってきます。
呼吸によって肺に空気が送られると横隔膜は下に下がり肋骨が締まり、腹腔内圧が高まります。人間の運動や姿勢においてこの状態をキープできるかできないかによって、痛みが障害が発生するケースがあります。
IAP呼吸法のやり方
クライアントのケース1
筋肉の柔軟性が向上したケース
40代男性クライアントのケースですが、過度に身体が固く特にハムストリングス(ももうら)のストレッチがなかなか大変でした。そこでIAP呼吸法を行いながら、ハムストリングスのペアストレッチを行ったところ、明らかに柔軟性の向上が見られました。これはハムストリングス柔軟性が低いことが根本的にはありますが、IAP呼吸法を行う事で腹腔内圧が高まり身体の今まで使えていない筋肉が刺激を受けた結果かもしれません。角度で言えば10度ぐらいかかとの位置が変わりました。
股関節痛が軽減した
これは以前紹介した股関節を曲げると付け根に痛みがでる方に、IAP呼吸法を試してみました。結果は以前痛かった範囲の可動域の痛みが軽減したようでした。私も股関節痛は最近特に色々と調べていまして、原因は様々あるそうですがその1つに腸腰筋(股関節内部の筋肉)の筋力低下による股関節インピンジメントが起きている可能性も考えられます。簡単に言えば関節内で骨がスムーズに動いていない状態です。IAP呼吸法を行いながら、仰向けで膝の曲げ伸ばしを行って頂くと股関節痛が軽減したようでした。
まとめ
今回はIAP呼吸法について書いてきました。私自身のウエイトトレーニングの参考にもなる呼吸法でした。まだクライアントさんに試した回数が少ないので何とも言えないですが、即効性があることからも今後も採用していこうと考えています。コンディショニングの1つとしてウエイトトレーニング前にコアを意識してもらう事は大切だなと感じました。
私自身のウエイトトレーニングを行う時にこの呼吸法を意識して行った結果、トレーニング中に腰の負担が減って鍛えている筋肉をより意識出来るようになりました。ぜひお試しあれ。
福岡市城南区鳥飼Private Gym 88
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